この1ヶ月ほど、パウンドケーキにはまって、ほぼ毎日焼いていました。
パウンドケーキは元々、バター、砂糖、卵、薄力粉をそれぞれ1ポンドずつ使用していたイギリスの伝統的な焼き菓子です。
- 紅茶のパウンドケーキ アップルシナモンジャム入り
- 紅茶のパウンドケーキ オレンジピール入り
- ほうじ茶パウンド ホワイトチョコチップ入り
- 抹茶パウンド チョコチップ入り
- ココアパウンド
- 抹茶パウンド
- コーヒー味のパウンドケーキ チョコチップ入り
- プレーンな味
などなど。
味のバリエーション豊富。
ローテーションするので飽きません。



最初は、バター:砂糖:卵:薄力粉を同じ割合で混ぜていたのですが、バターを多めに入れてみたり、ベーキングパウダーを多めに入れてみたり。
作っていて気がついたのが・・・



きれいに膨らむときと、そうじゃないときがあり。
ベーキングパウダーや卵を多く入れるからと言って、ふっくらするわけでもないと言うこと。



スパチュラだけで作ったり、電動ミキサーを使ってみたり。
あれこれ試して得た経験を後半部分にまとめました。
レシピは、一番美しく作れた 抹茶の米粉パウンドケーキ チョコチップ入りを紹介します

米粉でも薄力粉でも、お好みのものをお使いください。
焼きたては、さほど食感に違いはありません。
翌日になると、米粉の方は少しもっちりずっしりした感じに。(アーモンドパウダーを入れて作るのは、今 経験値を積んでいるのでしばしお待ちを!)
米粉はグルテンを含まないので、混ぜ方を気にしなくて良いのが簡単なところ。
【抹茶の米粉パウンド チョコチップ入り】材料・分量
21cmのパウンド型1台分
- 【A】米粉(ミズホチカラ) 140g
- 上白糖 100g
- ケーキマーガリン 100g
- 卵 2個(100g)
- 【A】ベーキングパウダー 小さじ1(6g)
- 【A】抹茶パウダー 小さじ1強(7g)
- 溶けにくいチョコチップ 30g
パウンドケーキの型はメーカーによっても、サイズが様々。
私が使用しているのは、少し大きめのものになり、こちらのサイズが一番近いです

お使いの型に合わせて、材料の分量を調整してください。
ケーキマーガリンはバターの代用品で、スーパーで手軽に購入できます。ねりこみやすいのですが植物性の油脂でできています。無塩バターで作る場合は、同量(100g)お使いください


詳しい作り方
- 材料は全て室温に戻し計量します
- 粉類【A】を合わせてふるっておきます
- 型にクッキングシートを敷きます
- オーブンを170℃に予熱します
材料を混ぜる
バターと砂糖をクリーム上になるまで混ぜ、卵を3〜4回に分けて加えながらよく混ぜます。



粉類を加えて焼く
【A】を加え混ぜ合わせます。混ざったらチョコチップを加えます。
生地を型に流し込み、170℃で予熱したオーブンで約35〜40分焼きます。焼き上がったら、型から外して冷まします。



コツ・ポイント
パウダー状のものは、粉類と一緒にふるっておきます。
味付けに、紅茶の茶葉やインスタントコーヒーを使う場合は、卵の次に加えてしっかり混ぜると良いでしょう。
バターについて
- バターの量を増やすとよりしっとりとした、リッチな味わいのケーキに仕上がる
(脂肪分が小麦粉のグルテン形成を抑制し、ケーキを柔らかくするため)
バターを室温に戻してから使用するのは…
室温に戻したバターは砂糖と混ぜ合わせる際に空気を含みやすくなります。この空気の泡が、焼成中に膨張することでケーキがふっくらと焼き上がります。
バターが冷たいままだと、砂糖と均一に混ざらず、気泡も十分に形成されないため、密度が高く膨らみの悪いケーキになります。
- バターだけで作る
- バターとケーキ用マーガリンを半量ずつ混ぜる
- ケーキ用マーガリンだけで作る
と試してみましたが、プレーンで食べる時以外は、味の違いは気になりませんでした。(ケーキ用マーガリンの方が、コストが抑えられます)
卵について
卵(特に卵黄)を増やすと、ケーキはより濃厚でしっとりとした仕上がりになります。バターと砂糖をクリーム状にしたあと、卵を少量ずつ加えていくことが、パウンドケーキ作りでは重要です。
卵を一気に加えてしまうと、バターの脂肪分が水分を抱えきれずに分離し、焼き上がりのケーキの食感が悪くなる可能性があります。
レシピによっては、卵白を泡立てたメレンゲを生地に混ぜ込むことで、より軽い食感のケーキにしているものもあります。
薄力粉について
薄力粉を使うのは、中力粉や強力粉に比べてタンパク質含有量が少ないため、グルテンの形成が穏やかになり、焼き上がりのケーキがより柔らかい食感になるからです。
薄力粉の中でもさらにタンパク質が少ないものを使用すると、よりきめ細かくふんわりとした食感のケーキを作ることができます。

膨張剤(ベーキングパウダー)について
- より軽い食感にするためにベーキングパウダーを加えることが一般的になっています。
(伝統的なパウンドケーキは、ベーキングパウダーは使用されません)
ベーキングパウダーを加えることで、より多くのき方が生地の中に形成され、焼き上がりのケーキは密度が低くふんわりとした食感になります。
ベーキングパウダーを使いすぎると、ケーキが急激に膨張しすぎてしまい、中心が陥没したりする原因となることがあります。食感も粗くなります。適切な量を使用してください。
美しい形!真ん中の割れ目の秘密
オーブンに入れた生地は、外側から熱が加わり比較的早く焼き固まります。
生地の中心部分はまだ生の状態。加熱が進むにつれて、内側の生地が膨張し、外側の表面を押し上げることで中央に割れ目ができます。その割れ目に影響があるのが
- 材料の比率(脂肪分と水分量)のバランス
- 温度の影響
高すぎると外側が急速に焼き固まり、不規則な場所にひび割れが生じる
低すぎると膨張が穏やかになり、割れ目が入りにくい - グルテンを最小限に
焼き始めから10分後にナイフで切り込みを入れる、もしくは焼く前に生地の中央部分を少しへこましておくときれいに割れます。

食感のよいパウンドケーキはグルテンの発達を最小限に
グルテンは、小麦粉に含まれるグリアジンとグルテニンという2種類のタンパク質が、水分と混ざり合って寝られることで形成される複合体です。
やわらかい食感を目指す場合には、グルテンの発達を最小限に抑える必要があります!
- タンパク質含有量の少ない薄力粉がおすすめ
スーパーバイオレットが良いでしょう。
もしくは、米粉ならグルテンを含みません。
- 生地の混ぜ方
粉っぽさがなくなる程度に切るようにさっくりと混ぜます。
- 生地のpH
サワークリームやレモン果汁など、酸性の材料を加えることで、グルテンの形成を抑制し、ケーキをより柔らかくする効果が期待できます。
レモン果汁は大さじ1〜1.5くらいでOK。
これくらいなら、加えたパウダーの風味も損ないません。

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